初デートで_

初デートで「良いレストラン」に行くな!鈴木涼美が考えるお店選びの極意とは?

「東大卒」「元AV女優」「元日経新聞記者」と異色のキャリアを持ち、現在は作家であり社会学者でもある鈴木涼美さん

百戦錬磨で才色兼備の彼女は、これまで一体どんな初デートをしてきたのか。鈴木さんの恋愛や初デート論について、根掘り葉掘り質問してきました!

聞き手:今井(Dine)

【鈴木涼美】作家、社会学者。1983年生まれ、東京都出身。慶應義塾大学在学中にAVデビュー。東京大学大学院修士課程修了後、日本経済新聞社に5年半勤務した。著書に『「AV女優」の社会学 なぜ彼女たちは饒舌に自らを語るのか』『オンナの値段』など。

-本日はありがとうございます。実は私、昔から鈴木さんの大ファンで...今日お会いできることを本当に楽しみにしておりました!

ありがとうございます!

- この連載では著名人の方の「初デート」について伺っているのですが、鈴木さんは今までどんな方とお付き合いをされてきたんですか?

今まで付き合ってきた方々は…外を一緒に歩けないタイプの人も多かったですが、外を一緒に歩ける人で、一番最近付き合ったのは飲食店の経営者ですね。

- 飲食店の経営者!その方とはどういった場所にデートに行かれていたんですか?

彼とのデートは、デート場所としてベタなお店に行くことが多かったですね。

パークハイアットの上のレストランとか、もしくは、歌舞伎町の同伴で行くようなお店です。一番最初のデートは、新宿の月亭に連れていってもらった記憶があります。焼肉でも普段のデートで行くのであれば029とかcossott'e sp がいいですが、彼は新宿の游玄亭をよく使っていました。

- ベタな場所のレベルが高い(笑)やっぱり初デートは、高級店のほうが良いですか?

そんなことないですよ。

初デートに気合いを入れる男の人って多いんですけど、私は初デートって一番背伸びしないほうが良い場面だと思うんですよね。

自分とお店をセットで考えていない人が多い。

- どういうことですか?

大抵の男性は、初デートのお店を選ぶ時に「そのお店が”良いお店”だから連れて行く」といった感じで、お店を単体で評価して見ていると思うんですよ。

でも、そのお店が「自分のデート場所」として合っているかは考えていない。

例えばですが、男子大学生との初デートで久兵衛に連れて行かれたとしても、そこで一番のパフォーマンスができるのって彼じゃないじゃないですか。

私は初デートの場所って、その人自身の魅力を一番出せる場所が良いと思うんです。

- お店と自分をセットで考える必要があるってことですね。

そうです。

例えば、私が一時期付き合ってた大学院生の彼氏は、お父さんがベトナム人だったんですよ。なので、最初のデートでベトナム料理屋に連れて行ってくれたんです。

彼はベトナム語が話せるし、ベトナム料理や食材についても詳しかったので、すごく輝いて見えたんですよ。デートに連れて行くなら、この彼のように自分が一番パフォーマンスを発揮できる場所に行くのが一番良いですよね。ちなみに青山にあるAN Diというベトナム料理店、デートにとてもオススメですよ。

さっきお話しした飲食店経営者の彼の場合は、歌舞伎町の同伴で行くようなお店が、彼にとって最適なお店だったんだと思います。

-確かにそうですよね。ちなみに、初デートで自分のパフォーマンスを発揮できた男性は鈴木さんと付き合えるんですか?

面と向かって告白されることってあんまりないから、「付き合おうよって言われたら結構付き合っちゃいます。

別に結婚するわけじゃないですし、嫌だったら別れれば良いと思っているので、入り口のハードルは結構低いんです、私。

- 鈴木さんと付き合いたい場合、その想いをストレートに伝えてしまうのが一番ということですか?

顔の好みや宗教・話し方等の「最初の足切り」を突破している方だったら、そうですね(笑)

日経新聞に勤めて3年目くらいの時も、全然付き合うつもりが無くて、ただご飯を一緒に食べに行った取材先の不動産屋と、最終的に付き合っちゃったっていう記憶があります。同い年だったので、お金持ちでもない、いわゆる普通の同世代男子でした。

- どうして付き合うことになったんですか?

会話をしてて彼の話が面白かったというのもありますが、一番の理由は食べることが大好きな人だったからです。

私が知らない美味しい店をたくさん知っているので、初めて二人でご飯を食べた時にすごく盛り上がって、「今度このお店に行こう」「その次はここに行こう」って感じで、どんどん予定が決まっちゃったんです。

しかも、どのお店も完全に私が「行きたい!」ってなるような感じのお店だったので、私もその予定が楽しみで。

ご飯目的で何回も会っていたら、彼が「付き合っちゃう?」って言ってきて、「そうだねw」って言って付き合い始めました。

- その流れ、とても良いですね!

そうですね。彼の話には、私をエンターテインするための知識量もあったし、二人のわかりやすい未来の提示があったんですよね。

その当時の私は全く結婚願望がなかったから、結婚する未来を見せてくれる男性に別に惹かれはしなかったけれど、彼と付き合ったら、美味しいものを一緒に食べられるっていう未来は、とても魅力的だった。

例えば、かっぱとか知ってますか?

- いえ、知らないです。

牛すじ煮込みのお店なんですけど、メニューには、ご飯、煮込み、お新香しかないんですよ。しかも店内は私語禁止なので、シーンとしていて、携帯が鳴ったら気まずくなってしまうような雰囲気で。

でも、牛すじ煮込みは天下一品!

喋れないので初デートには向かないお店ですけど、そんな話をされたら行ってみたいって思うじゃないですか。

そういうネタを彼がいっぱい出してきてくれたんですよね。大衆店から高級店まで。

- その男性すごいですね!

反対に、めちゃくちゃがっかりした初デートってありますか?

私が普段使うお店に、ドヤ顔で連れて行かれた時ですかね。

天王洲にT.Y HARBORってデート向きのお店があるんですが、家が近かったので私も20代の頃に頻繁に使っていたんです。

ある時、広告代理店勤務の男性に「すごく良いお店があるんだよ」って言われて連れて行かれたお店が、まさかのT.Y HARBORだったんです。

もちろん普通に連れて行ってくれる分には屋外でご飯を食べるのが好きな私にとって、とても良いお店なので全然良いんですが、その男性は若い女性はここに連れて来れば喜ぶだろう感満載のドヤ顔で。

「どう?俺のチョイス魅力的でしょ?」「これぐらいじゃ感動できない感じ?悲しいなあ。」と露骨な感じだったので、残念感が半端無かったですね。

そんなにドヤるんだったら、お店を貸切にするくらいやってみろよ、と(笑)

- 自信満々で連れて行かれたお店が、過去に行ったことあるお店っていうのは、女子あるあるですよね。

女性って、年上の男性にご飯に連れて行ってもらえる機会も多いから、普通の同世代男子よりも、レストランに詳しいと思うんです。

だから、男性も変に背伸びをしたり、女子ウケを狙うんじゃなくて、自分の土俵で勝負したほうが良いんですよ。

- 初デートは自分が一番パフォーマンスを出せるお店で戦えってことですね。

インタビューは以上です!本日はありがとうございました!

最後に雑談をしながら、こんなことを聞いてみた。

「自分のパフォーマンスを発揮できる場所が、ただの安居酒屋しかなかった場合、それでも鈴木さんはOKですか?」

鈴木さんは笑顔でこう答えてくださった。

「そこがすごく魅力的なお店だったら別ですけど、美味しいご飯が食べられるわけでもないのに、わざわざ好きでもない男性とデートに出かけないです。だったら、女友達と遊びに行きます。」

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